嗚呼 秋は悲しいね
静かに死んでいく
伽藍洞 停車場で
何かを待っていた

通り抜けるステンドグラス
ほどけた靴紐 結ぶこと忘れて

大人になったね 心を殺して
悔しかったことも忘れちまったよ
大人になったね 上手に笑って
握った拳と涙よ さよなら


嗚呼 青春は退屈だね
あるようで何もない
嗚呼 色々思い出すね
誰かに言うでもなく

坂道を駆け上がり
見下ろした町に 雲の陰がかかる

やっぱりあなたが好きだったみたいだ
他の奴らにはとられたくなかった
もっと早くに出逢えてたのならば
それかもっと大人になってから会いたかった

大人になったね こだわるのを罷めて
生きることだけは楽にはなったよ
若しもあの頃に戻れたとしても
返事はいらない そっと忘れてくれ

握った拳と涙よ さよなら

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