誰かゞ線路に
飛び込んだつて
其れが如何した
こちとら急いでんだ
夕べのタクシーの
クラクションも
同ぢことを云っていた気がした

もうこれ以上何もきゝたくない
もうこれ以上何も見たくない

誰かゞ笑うたび
睨み付ける癖は
一体何処で覚ゑたのだらう
俺は何処まで
知ってしまえば
俺でなくなってしまうのだろう

もうこれ以上何も知りたくない
たゞこれだけ 何処へゆけばいゝ

俺は未だ
不完全なこの街を
飛び出して少し息をした
この朧な焦燥感ですらも
いずれは消えてしまうのだろうか
この高速道路下りたとき
世界は変はつてるんだらうか

先にいくぜ
扉を閉めた
朝日を待っている時間はないから
言葉よりも
見て欲しい景色があるんだ
其れが答かはわからないけど
其れだけでいゝ

これは多分子供の頃書いた
始まりの了りに過ぎないのさ
若しも君が世界を変えたいと
思うなら話を続けて欲しい
こんなシケた娑婆には
何も未練はないけれど

俺は未だ
不完全なこの街を
飛び出して少し息をした
この朧な焦燥感ですらも
いずれは消えてしまうのだろうか

あるのか如何かすら
わからなくても可い
この高速道路下りたとき
世界は変わっているんだろうか

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